ネテモサメテモ

強がったポーズの女の子

確率はあくまで確率【死産後流産その2】

先生が一生懸命心拍を探しているのを見ながら、
わたしは「あ、稽留流産したんだ」って
すとんと腑に落ちました

認めたくない気持ちはもちろんあったし、
苦しくて辛くてだいぶ泣いたけど、
「そんなはずは」とかいうことは思わなかった

そんな気がしていたから

そもそも妊娠している実感が希薄だったし
つわりが軽くなっているのも、
ああ、この子が成長を止めたからなのか、って
納得できた

先生は
「8wに当たると思うけど、心拍がとれない
 でも次取れる可能性もあるからね」と言って
その日の検診は終わった

その日、母に電話をする約束をしていて
(母の日の翌日だった)
そのタイミングで、妊娠を報告するつもりだった

前回の妊娠の時、悲しませてしまったから
今回は報告のタイミングを、
せめて心拍がとれた後にしようと思っていた

通勤緩和の措置申請などで、職場報告は
ずいぶん早い段階で済ませていたから、
身内に知らせないのは違和感があったんだけど

で、泣きながら車を運転して家に帰って、
母に電話をするのを逡巡していたら
あちらから電話が来た

母の声を久しぶりに聞くと、
涙と嗚咽が止まらなくなって、何も話せなかった

今回の検診で、ダメになってたら
報告をやめようとさえ思っていたのに、
泣いてしまったから結局話す羽目になってしまった


わたしは前回死産しているから、
次は正常妊娠、出産ができると期待していた

先にハズレくじを引いたから、
次は大丈夫なはず、という考え

妊娠後期の死産の確率は全妊娠の1%
前回の妊娠で99%に入れなかったのだから
次は大丈夫だと

自分でもそう信じようとしていたし
周りもそう言って慰めてくれた

妊娠初期流産の確率は20%ほどらしいから
またわたしは80%に入れなかったことになる

1%と20%を繰り返してしまった

妊娠後期死産と初期流産を繰り返す確率は
単純に計算して0.2%

わたしは2度、妊娠したのに、
生きている赤ちゃんを抱くことができていない
0.2%の確率に入ってしまったから

そう嘆いていたわたしに
「確率ってそういうものだよ」と夫が言った