ネテモサメテモ

強がったポーズの女の子

子どもを持てないことによる負い目

わたしの場合、一番に負い目を感じているのは、世間でも、両親でも義両親でもなく、他でもない夫です。

というか夫以外には感じてないかもしれないくらい。その分夫にはものすごく強く負い目を感じています。

 夫はわたしがそう感じていることに勘づきつつも、その必要性は全くないと思ってくれていますし、わたしも夫にその負い目を感じること自体が、わたしの基本的な思考や理念に反しているということはわかりつつも、でも感じずにはいられないでいます。

 というのも結婚5年目、夫が子どもを持てていないのは、すべてわたしに原因があるからだと思います。

 結婚1年目、わたしは就職活動をしていました。非正規の司書として2年働いて結婚、上京したわたしは、関東でなら正規職員として働く機会を得られるかも、と期待していたのです。そして運良くそのチャンスを掴み、翌春より正規の司書として働き始めました。

 さすがに就職初年から産休というのはまずいだろうという気持ちから、子どもを得るなら就職2年目以降かなと、1年目は仕事に邁進し、就職2年目、結婚3年目の晩夏に希望通り妊娠。

しかし妊娠悪阻で長期の入退院を繰り返した後、7ヶ月で死産、次の年は迷惑をかけた職場に詫びる気持ちから、仕事に専念しました。

 そして翌年、結婚5年目、就職4年目にあたる今年度の春、妊娠するも初期流産をし、夏に再び妊娠がわかり、ようやっと安定期までこぎつけました。

 結局は、わたしのキャリアによって、結婚5年目にして夫は子どもを得られないままでいます。わたしのキャリアの犠牲になった、という見方をしていいと思いますし、わたしはどうしてもそう感じてしまいます。

 だって夫がもっと家庭的な女性と結婚していれば、結婚5年目の今頃、すんなり三児の父になっていても、おかしくなかったのに、わたしなんかと結婚したために、妊娠の度に妻の介護をしたり、死産や流産を経験して一喜一憂したりする羽目になってしまってるわけで、本当に夫が不憫でなりません。

 それは、夫が良い人間であればあるほど、わたしに対する振る舞いが善良であればあるほどそう感じられるので、わたしはもうどうしようもなく申し訳ない気持ちでいるのです。

考えてもどうしようもないこと、わかってるんですけどね。多分不妊や不育でなかなか子を得られない方々にはみなさん、共通する思いだと思います。

 だって不妊や不育の治療を長いことやってるってことは、夫婦の仲がいい、絆が強いってことだから。そうじゃないととっくに別れてるよね。

夫婦に離れたくない、互いの血を継ぐ子が欲しいという思いが強いからこそ、つらいつらい日々を耐えてるはず。

 がんばってる皆さん、1人じゃないです。同じ思いで闘っている仲間がたくさんいる。もちろん夫もその仲間なんです。この日々を耐えて、耐え抜いて、その先に何があるかわからないけれど、今はただ、この日々を乗り越えましょう。1日1日。