ネテモサメテモ

強がったポーズの女の子

あしたとさよなら【死産記録その6】

2月11日(祝)

わたしの両親と弟、夫の両親がきた
あしたの体を返してあげる日

朝から賑やかに
みんながあしたを抱っこしてくれた
写真も撮ってくれた

鼻は夫に似てるね
手指が長くて綺麗だね
肌が白くてピンク色をしてるね
太ももが立派だね

目を赤くしながら口々に言い合う

夫が用意したお寿司をみんなで食べて
火葬場へ向かう

わたしはまだ歩けなくて
車椅子を借りて、押してもらった

火葬場で、わたしはほとんど泣かなかった
あしたの魂はもうあちらにいっているから
体を返してあげられるのは
わたしにとって安堵の気持ちが大きかった

あしたの体にさよならするとき
みんな泣いていた
なぜだか泣いてもらえるとほっとする

あしたは24wだったのに
大きくて、成長が比較的早かったのもあってか
骨がたくさんのこった

赤ちゃんのお骨は
灰と粉ばかりかなとおもっていて
夫ともそう話していたので、うれしかった

係の方が骨の部位の説明をしてくれた
脳や顔、背や腕、足、
小さな骨を白い陶器の骨壺におさめた
箸ではなく、ピンセットだった

小さくなったあしたを連れて家に帰った

時間は変わらず過ぎていく